- 無垢や漆喰を使った家づくりに興味があるんだけど…
- ハウスメーカーの情報が多くて何を信じていいかわからない!
- 自然素材の家を建てた人の意見が聞きたい
家づくりを考え始めた人たちが、自然素材に興味を持っているものの、「メンテナンスが大変そう」「値段が高い」などという悪いイメージだけで諦めてしまっている人が非常に多いです。

めっちゃもったいないよ〜(涙)
私は約3年かけて家づくりをし、住んでから3年目を迎えました。
今では、
・朝、書斎でコーヒーを飲みながら読書する
・妻はオープンキッチンでテレビを観ながら料理する
・庭で子どもが遊ぶ笑顔を見ながら家族でBBQ
といったように、思い描いていた理想の暮らしを手に入れました。
約3年かけて家づくり、2年住んだ経験から、自然素材の良さや取り入れる際の注意点を施主視点で解説します。
- 知識ゼロの方でも自然素材の家のイメージを掴むことができる
- 展示場へ行く際の予備知識が身につく
- 住んだ人目線でのメリット・デメリットがわかる
- 向いている人・向いていない人がわかる



自然素材の家を一言で表すなら「きもちいい〜〜!」
家づくりを始めた方や、自然素材の家に少しでも興味がある方へ。
自然素材の家について最低限知りたいことを網羅しているので、ぜひ最後までご覧ください。
自然素材の家の特徴
自然素材の家とは、無垢材や漆喰、珪藻土などの自然由来の素材を積極的に使用した家のことです。
化学物質をできる限り使わないことで、住む人の健康や快適性に配慮されています。
一言に自然素材と言っても多くの種類があるので一例を見ていきます。
素材名 | 性能・特徴 | デザイン面でのメリット | 用途 | イメージ |
---|---|---|---|---|
無垢材 | 天然木をそのまま使用。木目が美しく香りも良い。反りや割れが起こりやすい。 | 木本来の質感や木目がやわらく、温かみのある空間を作り出す。 | フローリング、柱、梁、家具 | ![]() ![]() |
漆喰 (しっくい) | 石灰を主成分とした塗り壁材。調湿性、抗菌性、防火性に優れる。 | 職人の塗り方次第で多彩な模様、質感を出すことができ、白色の上質で落ち着いた空間を演出できる。 | 壁、天井 | ![]() ![]() |
珪藻土 (けいそうど) | 植物性プランクトンの化石化した土を原料とした塗り壁材。調湿性、消臭作用に優れる。 | カラーバリエーションが豊富。和風からモダンまで幅広いスタイルに対応できる。 | 壁、天井 | ![]() ![]() |
タイル | 磁器や陶器を使用。高級感や蓄熱性が期待できる。 | 木材や塗り壁との調和が良く、高級感や洗練された空間を演出できる。 | 床、壁 | ![]() ![]() |
和紙 | 柔らかい風合いと通気性があり、調湿性に優れる。 | 木材や畳との相性が良く、和室や和モダンな空間に最適。空間全体に落ち着いた印象を与える。 | 壁紙、ふすま、障子、天井 | ![]() ![]() |
畳 (いぐさ) | 吸湿性、消臭効果があり、独特の香りと踏み心地がある。 | 緑から黄金色に変化する経年美を楽しむことができる。伝統的な和の空間を作り出せる。 | 床(和室) | ![]() ![]() |
セルロースファイバー | 新聞紙などの木質繊維でできており、高い断熱性能がある。防火性、調湿性も高い。 | 断熱材 | ![]() ![]() | |
羊毛 | 羊毛繊維でできている。セルロースファイバーと同じく断熱性、防火性、調湿性が高く環境にも優しい。 | 断熱材 | ![]() ![]() | |
リネン (麻布) | 通気性と吸湿性が高く、オールシーズン活躍できるため、衣服やインテリアアイテムなど多用途である。 | 上品で自然な風合いを楽しめる。ナチュラルテイストのデザインに合う。 | カーテン、クロス、衣類、布団カバーなど | ![]() ![]() |
無垢材にも、ヒノキ、スギ、ナラ、クリなど、多くの種類があります。
樹種ごとに異なる色合いや木目が特徴で、空間に温かみや癒しを与え、リラックスできる住環境を作り出します。
自然素材の家は地球環境にもやさしい
これらの自然素材を使用した家はエコロジーであり、環境への負荷も少ない点も評価されています。
以下のイラストは持続可能な開発目標(SDGs)です。17のゴールがあり、2030年までに達成すべき国際的な目標のことです。


持続可能な開発目標(SDGs)で掲げる17のゴールのうち、以下の5項目のゴールと密接に関連しています。


自然エネルギー(太陽光や風)を活用したパッシブデザインや省エネ設計により、エネルギー消費を抑えることができます。


長寿命で環境に優しい自然素材の家は、持続可能な住環境の実現に貢献します。


国産材や身体に無害な素材を使用し、廃棄物削減や資源の循環利用を促進します。


木材がCO2を固定化する特性や、建築時のCO2排出量削減によって地球温暖化対策になります。


国産木材の活用が、森林保全や林業の活性化に繋がります。
自然素材は、今見直されている持続可能な社会づくりに深く関連していることがわかります。
環境問題に興味がある人や、次世代の子どもたちに良い未来を残したいと思う人にとって自然素材の家は良い選択肢になり得ますね。
自然素材の家は3タイプに分けられる





躯体というのは内部の構造、骨組みのことだよ。
木造建築、鉄筋コンクリート造りなどがあるよ
タイプ1 完全自然素材派の特徴
外装から内装全ての部材に無垢材を使用しています。
接着剤で貼り合わせた合板を使わず昔からの工法で建築します。
タイプ2 躯体もなるべく自然素材派
構造材(柱、梁、桁)に近県の木材を使用しています。
構造材の乾燥方法も、天然乾燥や低温乾燥にこだわりを持っている工務店が多いです。
壁の断熱材にはセルロースファイバーや羊毛などの自然素材を使用しています。
タイプ3 室内のみ自然素材派
室内のみ自然素材を使用します。
家の骨組みは構造用合板で、断熱材も鉱物系や石油系を使用しています。
タイプ1〜3のどのタイプでも身体にプラスの効果を得られる
上記の3タイプを提唱する、木の家を研究する会と九州大学の研究結果によると、構造材はなんであれ内装に自然素材を使えば健康に良い影響を与えるとしています。
内装に自然素材を使った時の身体への効果
- リラックス効果がある
- 睡眠の質が向上する
- 調湿効果がある
- 集中力が向上する
- 抗菌作用がある
- 認知・記憶機能の改善が期待される
- ストレスが軽減される
- 抗ウイルス効果がある
(「健康に良い自然素材の木の家」木の家を研究する会と九州大学の合同研究より)



1〜3のどのタイプでも研究の効果が得られるよ
最近の研究では、特に女性は無垢材の部屋では非無垢材の部屋より「居心地がいい」「落ち着いている」「明るい」と感じやすいという実験結果が出ているようです。
わが家の施工事例紹介
タイプでいうとBの「躯体もなるべく自然素材派」です。岐阜県の地場工務店で建てました。
わが家の例を一部写真付きで紹介します。
どこに何の素材を使ったかを中心に表にまとめました。
構造 | ・木造軸組在来構造 ・コンクリートベタ基礎 | ![]() ![]() |
構造材(柱、梁、桁) | ヒノキ、スギ | |
UA 値(断熱性能) | 0.43 | |
C値(気密値) | 0.59 | |
内装 | ・ヒノキの無垢床・階段 ・スギの家具・建具 ・漆喰 (壁、天井) ・和紙 (天井) ・タイル (トイレ) ・畳 (和室) ・カーテン(麻) ・レースカーテン(ポリエステル) ・キッチン(タカラスタンダード) ・洗面台(LIXIL) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
サッシ | 樹脂サッシ(LIXIL) | |
断熱材 | セルロースファイバー (デコスドライ工法) | |
外装 | ・モルタル (外壁) ・ガルバリウム (屋根) ・豆砂利洗い出し (玄関ポーチ) ・転圧 (砂利) | ![]() ![]() |
庭 | ・植栽 ・自然芝 ・砂利 ・ウッドデッキ ・ウッドフェンス | ![]() ![]() |
詳しい間取りや住み心地については、成功ポイント・後悔ポイントも踏まえて以下の記事で解説しています。


自然素材の家のメリット4選
2年間住んで感じたメリットを4つ紹介します。
住んで感じた自然素材のメリット
- 夏でもジメッとしない
- 抗菌性・抗ウイルス性が実感できる
- 消臭効果を実感できる
- 化学物質を含まないため身体に優しい
実体験も合わせて載せているので参考にしていただければと思います。
夏でもジメッとしない
自然素材は湿度をコントロールしてくれる、いわば調湿性があります。
このことは、九州大学と木の家を研究する会の共同研究でも自然素材には調湿効果があると証明されています。
特に無垢材、珪藻土、漆喰が優れた効果を発揮します。
具体的には、空気中に水分が多い時は壁に取り込み、逆に乾燥している時は水分を放出するという作用が働いています。


我が家では全部の壁に漆喰を採用しました。
特に体感でわかりやすいのが梅雨の時期です。
外から家の中に入るとジメッと感がなく、とても快適です。
反対に、乾燥した冬場の時期は溜め込んだ水分を放出してくれるので、マンションに住んでいる時と比べて今日は乾燥しているな〜と感じにくくなりました。



特に夏場はジメッと感が少なく、外よりヒンヤリと感じることが多いよ
無垢材や塗り壁は呼吸していると表現されるほど調湿性が高いことがわかります。
抗菌性・抗ウイルス性が実感できる


無垢材には、細菌やウイルスの増殖を抑えたり、感染力を低下させたりする機能があるとされています。
ヒノキの抗菌実験
(出典:ひだまりほーむ/WOODYYLIFESTUDIOにて筆者撮影2024.7)
食パンをそれぞれ外材、合板フローリング、無垢材の上に置き、経年でどれくらいカビが生えるかの実験です。
1枚目は外材(外国から輸入された木材)の床です。大部分にカビが生えて黒ずんでいます。


次の写真は、合板フローリング(木材をスライスして貼り合わせた床材)です。パンの端にところどころカビが生えています。


最後の写真は無垢材(ヒノキ)です。ほとんどカビが見当たりません。


実験からも無垢材には抗菌性があることがわかります。
おひつや曲げわっぱの弁当箱に、スギ・ヒノキが使われていることは先人の知恵と言えるでしょう。
ただし、カビにくいのであって、カビないわけではないので注意してください。実際、濡れたパンを放置したらカビが生えていました(泣)
スギでの黄色ブドウ球菌の繁殖実験
食中毒の原因にもなる黄色ブドウ球菌は人や動物の皮膚、ホコリにも存在する身近な菌として有名です。
このブドウ球菌をスギ無垢材、塩化ビニル素材、コピー用紙のそれぞれに菌液を添加して18時間培養したところ、菌のコロニー数がスギ無垢材は他の2種より少ないことがわかりました。


この実験からもスギ無垢材は抗菌性があることがわかります。
無垢材の抗ウイルス効果
最近の研究では、インフルエンザウイルスの感染力を99.9%以上低下させるとの研究があり、無垢材の抗ウイルス性も立証されています。
住んで3年目になりますが、これまでインフルエンザにかかったのは一回のみ、さらに家族で一人だけでした。現在のところコロナウイルス感染症にもかかっていません。


さらに新型コロナウイルスに対しても有効との結果も出ています。(出典:木の家の健康を研究する会)
私の家族がこれらの感染症にかかりにくかったのは偶然もあるかもしれませんが、抗菌性・抗ウイルス性があるのは実験で証明されており、自然素材の家の強みといえるでしょう。
消臭効果を実感できる
「焼肉をした後でも1日経つと匂いが消えますよー」と営業さんに言われてましたが、正直あまり期待していませんでした。
ですが、住んでみると消臭効果がかなり実感できます。
焼肉の匂いだけでなく、魚を焼いた後の匂いや、トイレの嫌な匂いも抑えてくれて快適さを感じています。
臭いを抑える仕組みの一例は以下の通りです。
- 漆喰や珪藻土、和紙などの多孔質な素材が臭いを吸着する
- 自然塗料が生活臭を吸着し中和する
- ヒノキやヒバなどの無垢材は悪臭を消す
臭いを吸着する、という仕組みは活性炭を下駄箱やキッチン周りに置くのと同じと考えるとわかりやすいでしょう。
もちろん、匂いは瞬時には消えませんが、焼肉した翌日に親が家に来た時には「木のいい香りだね〜」とつぶやいていたことに驚きました。
アフターフォローで何軒か回る工務店の現場監督さんも、各家庭の独特の匂いがしないと言っていました。
化学物質を含まないため身体に優しい


ベニア合板や集成材に使われる接着剤などには化学物質を含んでいます。
自然素材の家は接着剤など化学物質を極力使わないため、シックハウス症候群のリスクを低減させる効果があります。
私は、築40年の集合住宅の実家に住んでいたときはくしゃみ鼻詰まりがひどかったです。
実家にはビニール壁紙、薄い木材をベニア板に貼り付けたフローリングが使われていました。湿疹やアレルギー性鼻炎を引き起こし、常に鼻水が出る状態でした。
実家を離れた後に住んでいたマンションでも症状が続いていましたが、今の家に2年間住んで症状がかなり出にくくなっていることを実感しています。
- 夏でもジメッとしない
- 抗菌性・抗ウイルス性が実感できる
- 消臭効果を実感できる
- 化学物質を含まないため身体に優しい



こんな人にオススメ!
・ジメジメや乾燥に敏感な人
・家族の健康を最重視したい人
・自然由来の快適な空気の中で暮らしたい人
自然素材の家のデメリット3選
購入時を含め、2年間住んで感じたデメリットを3つ紹介します。
住んで感じた自然素材のデメリット
- 初期費用が高い
- 傷がつきやすく汚れも落ちにくい
- 経年変化で見た目が変化する
初期費用が高い


自然素材の家は、新建材を使用した家と比べて建築コストが高くなる傾向にあると言われています。
新建材とは以下の素材のことを指します。
新建材とは?
- 薄い木材やプリントされた木目調のビニルシートを接着剤で貼り合わせた工業製品
- 合板、集成材などがある
- 大量生産ができるのでコストが下げられる
一方、無垢材は一本の木を丸ごと切り出し、乾燥させるなど手間をかけているぶん、コストが高くなります。
下の図は無垢材と新建材のイメージです。


あくまで肌感覚をつかむための大まかなイメージですが、コスト比較をしてみましょう。
価格比較の例 (30坪の家の場合)
家のタイプ | 坪単価 | 30坪の場合の総額 |
---|---|---|
自然素材の家 | 80万円~120万円 | 2,400万円~3,600万円 |
新建材の家 | 50万円~80万円 | 1,500万円~2,400万円 |



建築費用だけでみると新建材を使用した住宅より2〜3割高くなるよ
自然素材の家は、初期費用は高くなりますがフローリングや壁紙の張り替えがなくなるぶん、長い目で見ればランニングコストは抑えられるという考え方もできます。
初期費用が高い自然素材の家ですが、自治体によっては補助金を出しているところもあります。
例えば、岐阜県では「ぎふの木で家づくり支援事業」※があります。岐阜県産の木を一定以上使うことで以下の補助金が支給されます。
- 県内新築タイプ:15万円から最大32万円
- 県外新築タイプ:15万円から最大20万円
- 県内改修タイプ:4万円から最大16万円
※2025年2月1日以降に完成した家は令和7年度分の補助金対象です。令和6年度分の申請は終了。制度は令和7年度も引き続き実施予定(2025/02/13県庁に確認済み)
自治体、もしくは工務店に補助金の有無や適応できるかどうか聞いておトクに建てましょう。
傷がつきやすく汚れも落ちにくい
スギ・ヒノキなどの無垢材や漆喰は衝撃に弱いです。スマホを落下させた衝撃や硬いおもちゃが当たっただけでもへこんだり傷がついたりします。
ヒノキの無垢床にスマホを落とした時の写真です。当たりどころが悪いと大きくへこんでしまいます。
傷が気になるタイプの人にはストレスが大きいです。


傷の対策については以下の通りです。
・傷つきにくい樹脂を選ぶ
・マットを敷く
樹種によっては、例えば、タモやクリは固いので傷つきにくいという利点から傷対策は可能ですが、スギやヒノキよりは高価です。
傷の修復方法については以下の通りです。
・水で濡らした布を傷部分に当て、アイロンで修復する
・サンディングする
木は水分を含みやすいという性質を利用して濡れた布を当ててアイロンをかければ膨らみます。
4mm程度までの小さい傷ならこの方法で目立たなくすることはできますが、大きなへこみには対応できません。
他の方法として、サンディング(無垢床を削ること)を業者に依頼することもできます。
専用の機械やヤスリを使用し、床表面を削って新しい木の層を露出させ、傷や汚れを取り除く方法です。
漆喰の傷、漆喰の汚れの写真です。おもちゃが壁にあたってえぐられてしまい、5mmほどへこんでしまいました。


下の写真はコーヒーをこぼしてしまい、拭き取った後の写真です。すぐ拭き取りましたが、シミがかなり目立ちます。


手垢など簡単な汚れは消しゴムでこすると消えます。
しつこい汚れは濡れたタオルやサンドペーパーでこする(というよりは削る)とある程度は落ちます。
しかし漆喰特有ののザラザラ感が消えたり、最悪へこんだりするのでオススメはできません。
漆喰の傷、シミの修復方法は以下の通りです。
・消しゴムでこする
・濡れたタオルやサンドペーパーでこする
・上から塗りなおす
メンテナンス方法の一つとして、上から塗りなおすことで修復できます。
市販の漆喰でも修復可能ですが、工務店によっては独自の漆喰を使用していることがあります。
この場合、塗りなおした部分だけ色味が異なってしまう可能性があるので注意が必要です。



自分で修復できるか、ハウスメーカー・工務店に確認してみてね
覚悟はしていたものの、住み始めた当初はかなり気になり、少しの傷や汚れでも発狂していましたが、最近は新品のままでいる方が無謀だと諦めています。笑
しかし、例えば子どもが大きくなり、汚すリスクが低くなったら気になるところだけ漆喰を塗りなおしたり、サンディングしたりしてプチリフォームできるのも自然素材の強みです。
経年変化で見た目が変化する
自然素材の家は、その素材の味を活かすために必要最低限の加工しか行わないため、経年変化は避けられません。
自然素材ならではの味ではありますが、気になる人には心のダメージが大きいです。
2年経過した我が家の現状を、写真と共にお伝えします。
漆喰の壁のつなぎ目はひび割れてきます。階段と壁の境目がパックリ割れています。
原因は下地の木材が膨張・収縮するためです。気になるようなら漆喰で埋めることが可能です。


ヒノキの無垢床は段々と飴色に変化していきます。床にカーペットやマットを敷き続けると飴色に変化した部分とマットの下で色の差が出ています。


- 初期費用が高い
- 傷がつきやすく汚れも落ちにくい
- 経年変化で見た目が変化する



こんな人には向いていないかも…
・初期費用でとにかく安さを重視したい人
・経年変化がどうしても受け入れられない人
自然素材の家づくりにおすすめの本3選
もっと詳しく知りたい、家づくりのスタートとして初めの一歩を踏み出したい方におすすめの本を3冊紹介します。
『自然乾燥の無垢の木と漆喰で家をつくる』
「カンザキ建設」の一級建築士である神崎隆洋さん、神崎隆馬さんが書いた本です。


鉄筋建材や新建材との比較実験なども盛り込んで初心者でもわかりやすく書かれており、自然素材の家づくりを後押ししてくれる一冊です。
「家を選ぶことは人生を選ぶこと」とサブタイトルにもあるように、自分のために、家族のために、住まいというパートナー選びをしなきゃ!と共感させてくれます。
『トクする家づくり損する家づくり』
住宅コンサルタントの柿内和徳さん、川瀬太志さんの共著で、性能の高い家を建てる重要性を説いています。
自然素材の専門書ではないですが、自然素材の家づくりにも当てはまる内容です。
これから家づくりをするんだけど何して良いかわからない…という方にオススメです。信頼できるハウスメーカー、工務店の判断基準がわかります。
断熱性能の高い断熱材・セルロースファイバーもこの本で出会いました。





住宅展示場に行く前に読んでおきたい一冊!
『健康に良い自然素材の木の家』
記事の中でも取り上げた、協同組合・木の家の健康を研究する会が発行している小冊子です。


調湿性や抗菌抗・ウイルス性の実験の他にも、睡眠の質向上・集中力向上など、私たちの生活に直結する研究結果が載っているので、木の家に住んでみたい!という気持ちにさせられます。
冊子はこちらのホームページのお問い合わせから取り寄せが可能です。



企業・個人問わず、無料で請求できるよ
自然素材を扱うハウスメーカー・工務店の探し方
自然素材を扱うハウスメーカーや工務店の探し方については以下の5つを紹介します。
ハウスメーカー・工務店によって何の素材を扱っているのかや、得意なこと・できないことがあるので各工務店の考え方を聞くことが重要です。
- 「自然素材 家 〇〇(地域名)」と検索する
- 実際に建てた人に紹介してもらう
- LIFULL HOME’S 【住まいの窓口】を利用する
- 「木の家の健康を研究する会 会員リスト」を活用する
- 一般社団法人JBN・全国工務店協会の地場工務店を検索し、自然素材を扱っているか聞く
これらを順番にみていきます。
「自然素材 家 〇〇(地域名)」と検索する
王道ですが、希望の地域周辺で自然素材に強いハウスメーカー・工務店をゼロから見つける手っ取り早い方法です。
実際、私はこの方法で見つけた工務店で家を建てました。Google検索の画面で以下のように表示されます。


この検索方法の良いところは、自然素材を強みにしている地場工務店を見つけられることです。
ざっくりホームページを見て気になったメーカーのみ資料請求してみましょう。
実際に建てた人に紹介してもらう


工務店の中には独自の紹介制度を設けている場合があります。自然素材の家を建てた知人が周りにいる場合は、オトクに建てられる可能性があります。
紹介のメリットは以下の通りです。
- 実際に建てた人からの紹介なので信頼性が高く、安心感がある
- 工務店を探す手間が省け、時間の節約になる
- 割引やキャンペーンの特典がもらえる



インスタグラムなどのSNSで家づくりを発信している人から紹介を受けるのも選択肢のひとつだね
LIFULL HOME’S 【住まいの窓口】を利用する


ここで紹介するLIFULL HOME’S 【住まいの窓口】は私が実際に利用したサービスです。
実際の店舗に行かなくてもオンラインでアドバイザーと直接相談できます。
私は家づくりの時に子どもが2人いたのでオンライン相談サービスは大変助かりました。
仕事で店舗に行く時間が取れない人や、子育て世代に強い味方です。



店舗、オンラインでの相談には予約が必要だよ
LIFULL HOME’S 【住まいの窓口】の特徴まとめです。
- 相談料が何度でも無料
- 店舗、オンライン、電話で相談可能
- ハウスメーカー・工務店とのスケジュール調整やお断りを代行してくれる
- 中立な立場でサポート
- 営業をかけてこない
希望を伝えると約200社の中から条件に合ったハウスメーカーや工務店を数社ピックアップして提案してくれます。
時短にもなるので迷ったら活用しましょう。


HPにも「木材など自然素材に強い会社」と対応例として掲載されているので安心です。
「木の家の健康を研究する会」会員リストを活用する
「木の家の健康を研究する会」は、自然素材がもたらす健康への影響を研究する団体です。
住まいと健康に関して自然素材の良さを確信し、それを主力に置いて家づくりを行うハウスメーカー・工務店が会員として所属しています。
地方 | 都道府県 | ハウスメーカー・工務店 | ホームページ |
---|---|---|---|
東北地方 | 宮城県仙台市 | (株)ホーム建材店 | https://kunenkansou.co.jp/ |
関東地方 | 埼玉県本庄市 | (株)小林建設 | https://www.kobaken.info/ |
中部地方 | 愛知県豊川市 | (株)イトコー | https://itoko.co.jp/ |
長野県上田市 | (株)アトリエ デフ | https://a-def.com/ | |
岐阜県岐阜市 | ひだまりほーむ(株)鷲見製材 | https://hidamari-home.jp/ | |
近畿地方 | 大阪市堺市 | (株)コアー建築工房 | https://www.woodlife-core.co.jp/ |
大阪府大阪狭山市 | (株)中瀬古工務店 | https://nakasekokoumuten.co.jp/ | |
兵庫県宍粟市 | (株)山弘 | https://www.yamahiro.org/ | |
中国地方 | 岡山県岡山市 | (有)福富建設 | https://www.fk1.co.jp/ |
山口県下関市 | (株)安成工務店 | https://www.yasunari.co.jp/ | |
九州地方 | 福岡県福岡市 | 福岡中小建設業協同組合 | https://fukuchukyo.com/ |
福岡県北九州市 | (株)サン建築工房 | https://www.sunken.co.jp/ | |
熊本県熊本市 | 新産住拓(株) | https://shinsan.com/ | |
熊本県熊本市 | (株)エバーフィールド | https://ever-field.com/ | |
熊本県球磨郡 | 五木村山村活性化協議会 | https://kinomura-itsuki.life/inq | |
大分県別府市 | (株)幸建設 | https://k-yuki.co.jp/ |
一般社団法人JBN・全国工務店協会の工務店を検索し、自然素材を扱っているか聞く
「一般社団法人JBN(Japan Builders Network)・全国工務店協会」は、日本全国の工務店を支援し、技術向上や業界の発展を目指す団体です。
JBM正会員、賛助会員、関連事業者会員、連携団体から構成されています。
新築、リフォーム・イノベーションの施工事例も写真付きで掲載されているので参考になります。


47都道府県で約3,000社の地域工務店が登録されており、全国工務店協会のホームページから地域ごとの工務店を検索できます。


地域のリンクを押すと、地場の工務店の住所やお問い合わせ先が一覧で出てきます。
検索結果をもとに、自然素材を扱っているか、工務店に問い合わせてみましょう。
まとめ:
自然素材の家を検討するにあたって
家づくりを考え始めたばかりの方にとって、自然素材の家は「なんとなく良さそうだけど、ちょっと不安…」という存在かもしれません。
でも、正しい知識を持てば、自然素材の家はとても魅力的な選択肢になります。
この記事では、自然素材の基礎知識・メリット・デメリット・選び方を中心に施主目線で解説しました。
- メリット
- 夏でもジメッとしない
- 抗菌性・抗ウイルス性が実感できる
- 消臭効果を実感できる
- 化学物質を含まないため身体に優しい
- デメリット
- 初期費用が高い
- 傷がつきやすく汚れも落ちにくい
- 経年変化で見た目が変化する
家族みんなが安心・快適な生活が送れるというメリットは魅力的です。
しかし、初期費用や傷・汚れのリスク、経年変化など、デメリットも理解したうえで検討することが大切です。
「自然素材の家に興味があるけど、どう進めたらいいかわからない…」という方はまず、施工事例をみたり、ピックアップした工務店に相談したりすることから始めてみましょう。
家づくりは一生に一度の大きな決断です。
この記事が、「自然素材の家っていいな!」と思えるきっかけになれば嬉しいです。
コメント